1-2 外連声(1)
I.外連声……合成語と文章の中での音変化
- (続き)
サンスクリットでは通常は分かち書きをしませんが、
語が母音やアヌスヴァーラ、ヴィサルガで終わり、
次の語が子音または半母音で始まるときにのみ、分かち書きをします(
13〜
15を除く)。
その他の場合には連声法
(サンディ。



。
9〜
34)にしたがって語を続けて書きます。
たとえば、


































は、










































(
28、
14、
21、
9)
(どうしてこれがこの中でふさわしくないだろうか。
最初にも違いがあるし最後にも違いがある)となります。
アクセントは古い文にはついているものがありますが、
古典サンスクリットではついていないので、ここでは一切省略します。
ただし語形変化を説明するのに必要な場合はそこで説明します。
- 一つの合成語あるいは一つの文章の中の語の語頭と語末は、
連声法(サンディ)の規定に従います。
イ.語末と語頭の母音
- 等しい弱音階
(
と
を含む)が来る場合はその長母音になります。
つまり、
、
+
、
は
となり、
、
+
、
は
となり、
、
+
、
は
となります。
例。






(彼はここにいない)=






。



(悲しみ)+



(濡れる)=







(悲しみに濡れる)。





(天女のように)=





。



(敵)+


(胸)=






(敵の胸)。
-
と
は
異なる弱音階母音と合体して標準階母音となり、
、
、
、
と合体して長音階母音となります。
つまり、
、
+
、
は
となり、
+
、
は
となり、
+
、
は
となり、
+
は
となり、
+
は
となり、
+
は
となり、
+
は
となります。
例。




=




(この人は誰か?)。



(世)+




(主)=








(世の主)。










=










(突然に起き上がって)。



(〜のように)+

(季節)=






(季節に従って)。





=





(まさにこのように)。



(大いなる)+



(薬草)=







(効験ある薬草)。



(富)+





(支配)=









(富を支配すること)。











=











(彼の切望は)。
備考 


(唇)の直前の
は、合成語のときには省略されることがあります。




(下の)+


=







あるいは







。
-
、
、
、
、
、
は、
異なる種類の母音の直前にあるときは、それぞれ相当する半母音、
、
、
になります。
例。









=











(数日は)。






=








(そうであろう)。



(父)+









(従順であることにより)=















(父に従順であることにより)。
-
または
の次の
は省略され、
(アヴァグラハ)と書かれます。
-
以外の母音の直前の
は
となり、
もやはりそうなります。
これは実は半母音
や
(→11)が発音されているのですが、
それが非常に弱いために表記されないからです。
例。






=






(







とならない)
(彼は林の中に座る)。





=





(






とならない)
(ここにいるずるがしこいお前よ)。
-
は母音の直前では
でなく
となります。
も母音の直前では通常は
となります。
例。














=














(彼は彼に牡牛を与える)。





=











(その二つとも)。
-
名詞・形容詞や動詞の変化で、両数を表わす語尾の母音
、
、
および、複数の


(→110)は、
次に母音が来ても変化することはありません
(






)。
また、このような場合の
の後に来る
は省略されることはありません。
例。









(二つの足跡は)。








(この両眼は)。









(両ひじをあげて)。













(両耳たぶを取り去って)。
まんどぅーかのコメント