法華経・方便品第二(3) - サンスクリット語(梵語)リーディング

デーヴァナーガリーはBibliotheca Buddica 10. のものをそのまま１行ずつ用いた。 (p.30 1～6)

日本語訳…… シャーリプトラよ、「(如来たちは)最高の奇異なものが得られた」と言うだけでやめよう。シャーリプトラよ。
備考…… 最初３語の訳は前ページ末文参照。

は荻原本で

に校訂している。
Ｋ訳「舎利弗、取要言之、無量無辺、未曾有法、仏悉成就」あたりに相当する。

日本語訳…… 正しく目覚めた阿羅漢である如来たちこそが、シャーリプトラよ、如来の知っている如来の教えを示すだろう。
備考…… 「如来の知っている」というところは、末尾の

以降次文

までに相当。

は荻原本で

に校訂している。とすると末尾の

は代用アヌスヴァーラになるので、上のように

と改めた。
Ｋ訳ではうまく対応する部分がない。一応前部分の続きで「止舎利弗、不須復説、所以者何」を書いておく。

日本語訳…… シャーリプトラよ、如来こそがすべての教えを示す。如来こそがすべての教えを知っている。
備考……

までは前文参照。上の訳は次文

までを含む。Ｋ訳にうまく対応しないが、一応続きの「仏悉成就、第一稀有、難解之法、乃能究尽」を書いておく。

日本語訳…… それらの教えが何であるか、それらの教えがどのようであるか、それらの教えがどのように見えるか、それらの教えがどのような形をとるか、それらの教えの自体の存在がどうであるか(を如来は知っている)
備考……

までは前文。次文

までを含む。
Ｋ訳に対応しないことで有名な箇所。Ｋ訳の残りの部分をすべて書いておく。「諸法実相、所謂諸法、如是相、如是法、如是体、如是力、如是作、如是因、如是縁、如是果、如是報、如是本末究竟等」

日本語訳…… それらの教えが何であり、どのようであり、どのように見え、どのような形をとり、自体の存在がどうであるか(を如来は知っている)
備考…… 前文の主語をまとめただけの繰り返し。

は次へ。

日本語訳…… 如来こそが、これらの教えの目の前におり、目の当たりにしたのだ。
備考……