鸚鵡七十話31(1/2)
弁舌で自分の身を救った盗賊

グルジャラ地方に、ブルグクシュトラという名の町があった。そこに一人のバラモンがいた。しかし彼はまさに半ば愚か者であり、全く運命に見放されていた。しかし彼はさいころ賭博に熱中した。その後彼はしだいに盗人根性を抱いた。その後、ある、崩れ落ちた壁の場所で、その悪いバラモンは逮捕された。
彼らは王のそばに盗人となったバラモンを連れてきた。王は命じた。「盗人への刑罰をこの男に対してせよ」と。そこで彼らは言った。「盗人の刑罰とは首切りである」と述べて、彼を殺しに連れて行った。その時盗人は王に乞い求めた。
「王よ、お願いが一つあります。宝石のように完璧な、ある知識を私は持っています。それゆえ、これから起こるであろう、終末に関するある知識といったものを述べましょう」
すると王もまた「語れ」と言った。かくてその男は語った。
「王よ、このことをご承知ください。およそ三時間後に、全世界がすっかり様相を変えてしまうでしょう。とても恐ろしい暗黒になるでしょう」


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