パーリ語彙検索 - 使用上のヒント

  1. この語彙検索は?
     昔からパーリ語を勉強する人が必ずといっていいほど使用するリーダー、 Dines Andersen : Pali Reader And Pali Grossaryに付属する語彙集は、 小辞典といってよいほど充実した内容です。 この語彙集の全文を種智院大学の橋本哲夫先生が入力してWEB上で配布なさっておられます (→こちら)。 当サイトの「パーリ語彙検索」は、 橋本先生の快諾を賜り、 このデータをそのまま利用した検索CGIです。

  2. 「単語」欄と「全文」欄の違い
     「単語」欄は、見出し語(パーリ語の単語)の先頭数文字を入力して、 先頭が一致した単語を検索するものです。 通常のパーリ語→英語辞典として使うことができます。
     「全文」欄は、見出し語を含めて説明文の全文の検索です。 キーワードを入力して、 それが説明文中に含まれる語を検索します。 説明文の英語を検索すれば、英語→パーリ語辞典として使うことができます。 その他の用途としては、下にも書いていますが、 説明文中には語義のみならず各種変化形が列挙されているので、 それを検索することにより、変化形による検索にも使えます。

  3. 変化形の検索について
     文中に出てくるさまざまな変化形のもとの形を知りたいことはよくあります。 このときは、その形を「単語」欄に入れるのではなく、 「全文」欄に入れてみてください。 変化形は見出し語の位置には書かれていないので、 単語欄に入れてもヒットしませんが、 単語の説明文中に列挙されていることが多いので、 「全文」欄で検索するとヒットする可能性があります。

  4. 入力のヒント
    1. パーリ語は、独特のローマナイズで入力されています。 そのしくみの詳細はこちらを見てください。 ポイントはたった3点です。
      • のような長母音は、aa、ii、uuのように入力する。
      • 下点のついた文字は、zをつける。 (例)→tz、→mz、→lz
      • はnq、はnwである。

      とりあえずこれだけ覚えておけば、入力に支障はないはずです。
    2. チェックボックス「KH方式を許可する」に印をつけておくと、次のようなKH方式的な入力も許可されます
      • …A、…I、…U
      • …Gまたはn1、…Jまたはn2
      • …Tまたはt3、…Dまたはd3、…Nまたはn3、…Lまたはl3

    3. CGIの仕様上、キーワード中に次の記号を入れることはできません。
      * = & @ ~ > < # % " ' ` ( ) [ ] \ / : ; _ ,
      このうちのいくつかは本文に用いられていますが、 この制約のために検索することができません(表示はできます)。
       なお、「単語」欄の検索にあたっては、 原文の見出し単語欄に書かれている * - ^ を無視しています。
    4. 「単語」欄は先頭一致(入力したキーワード)で検索しています。 をを検索したいなら、 フルにgacchatiと入力してもいっこうにかまいませんが、 gaccha、gacch、gaccなどでもヒットします。 しかしaccha、ccha、atiなど、語の途中や末尾の形ではヒットしません。 そういう検索をする場合には「全文」欄でやってください。
       スペルをフルに入力すると、 スペルの間違いでヒットしなくなることがあります。 それを防ぐためにも、先頭数文字で検索することをお勧めします。 パーリ語では語尾がいろいろ変化していることが多いので、 語尾らしい部分を抜かすという意味あいもあります。 もっとも、あまりに少ない文字ではヒットする単語が多くなりすぎるので、 適当に判断してください。
    5. 「全文」欄による検索は、見出し語を含めた説明文のすべてを検索します。 キーワードはどこにあってもヒットします。 よって、説明文中ならば英語のみならず、列挙されている変化形もヒットしますし、 見出し語もヒットしますので、 変化形検索や見出し語の「含む」検索も可能です。
    6. 「全文」欄では、キーワードを複数指定することができ、 その場合はそれらのキーワードをすべて含むものを検索します。 また「単語」欄にもキーワードを入れた場合は、 単語検索と全文検索の双方の条件を満たすものを検索します。


  5. CGIの起動方法
    1. CGIのURLは http://www.manduuka.net/pali/w/p_all.cgi です。
    2. 携帯電話端末でも呼び出すことができます。 その場合は一度に表示する単語を5から2に減らすなど、 携帯電話端末にふさわしい表示に変更します。 携帯電話端末かどうかは自動判別しますが、誤認する場合や、携帯電話でも強制的にPC用にしたい場合などは、次項のimodeパラメータを用いてください。
    3. このURLのあとに?をつけて次のようなパラメータをつけると、 CGIの起動と同時に検索を実行することができます。 パラメータを複数指定するときは&で連結します。 textの複数キーワード指定をする場合はスペースのかわりに%20と書いてください。
      • word=xxxxx …… 単語欄にxxxxxを入力した検索
          (例) http://www.manduuka.net/pali/w/p_all.cgi?word=budd  見出し語がbuddで始まる語を検索
      • text=xxxxx …… 全文欄にxxxxxを入力した検索
          (例) http://www.manduuka.net/pali/w/p_all.cgi?text=ask  説明文にaskを含む語を検索
          (例) http://www.manduuka.net/pali/w/p_all.cgi?text=ask%20after  説明文にaskとafterを含む語を検索
      • seek=xxxxx …… 単語欄にxxxxxを入力した検索(ただし完全一致)
          (例) http://www.manduuka.net/pali/w/p_all.cgi?seek=buddha  見出し語buddhaを検索
      • imode= …… 1で強制的にi-mode用。0で強制的にPC用
      • num= …… 1ページに表示する語数。デフォルトはi-mode用が1、PC用は5。最大数は特に制限ナシ。ただしi-mode用で大きな数字を指定するとページが大きすぎて表示不能になる場合あり。