[ウルドゥー語/ヒンディー語ページトピックス]

の用法


 は、「手に入る」「会う」などの意味を持つ多義語動詞であり、意味によって用法が違います。

  1. 「手に入る」
     は基本的には自動詞であり、「手に入る」という意味があります。
    1.
    一枚のパンが手に入った。
     もし「手に入れる」という他動詞的な意味を表現したいならば、次のようにしなければなりません。
    2.
    彼は一枚のパンを手に入れた。
     これは形式的には「一枚のパンが彼のところに手に入った」という意味であり、主語は「パン」ですから、末尾にあるの過去分詞(完了分詞)の性や数は、当然の性・数(この場合は女性単数)に一致することになります。「彼は」なのに末尾が女性形になっているのはそのせいです。なお、2.の文での語順は取替え可能です。


  2. 「会う」
     日本語の「会う」は「〜会う」と言いますが、英語のmeetは他動詞なので前置詞を用いず「meet 〜」のように言います。さてウルドゥー語/ヒンディー語のはは自動詞なので後置詞が必要になりますが、それはになります。いわば「〜から会う」という奇妙な表現になります。なお、この場合は、約束して会うなど「意図的に会う」意味になります。
    3.
    私は彼の家で彼の父と会った。
     のかわりにを用いると、「偶然出くわす」という意味になります。
    4.
    私は道で彼に偶然出くわした。



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