マハーバーラタ3-51-1(2/3)
ナラ王物語-2

※韻律をあわせるために人名を別の表現で言い換えたり、「大王よ」などの呼びかけ語をさまざまな表現で挿入したりしている部分は、適宜省略した。

♪一方、ちょうどこのときに、神々のうちで最上の聖仙二人が、偉大な魂である二人の聖者が、散歩しながら、ここ人間の世からインドラの世界へと行きました。この二人とは偉大な知恵を持ち、偉大な誓いをたてたナーラダとパルヴァダであり、十分もてなされて、神の王の宮殿に入りました。
インドラは彼ら二人を賞賛した後、その後変わりなくお元気でしたか、すべてにわたって健康であるかとたずねました。
ナーラダは言いました。
「主なるインドラよ、私たち二人については健康であり完全です。またすべての世界で、王たちは健在です」
ナーラダの言葉を聞いてインドラはたずねました。
「この不滅のインドラの天は、私にとってまさにそうであるように、自己の義務をわきまえている王たちや、戦いでは惜しげなく生命を捨てる戦士たちや、刀を持ち、時がくればかえりみずに死地に行くものたちにとって、望みのままのものを授けてくれる土地であるのに、いったい彼らはどこにいってしまって、私は彼らを見ないのであるか? 私のいつくしむ客人として来てくれる王たちを私は見ないことだ」
一方、インドラにこう言われて、ナーラダは答えました。
ナ「尊者インドラよ、王たちが見られないのであれば私にお聞きください。ヴィダルバ国の王の娘に、ダマヤンティーという名の娘がおり、容貌によって、大地のすべての女をしのいでいます。彼女の婿選びがもうまもなく行われようとしています。王たちと王子たちとは、ことごとく、そこへ行っているのです」

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