ヒトーパデーシャ序(1/4)
フロローグ

ヒトーパデーシャ(親切な助言)

♪このヒトーパデーシャを学べば、磨き上げられた表現への熟達と、 いたるところで通用する言葉の多様性と、 処世術の知識とを与える。

♪不老不死の仙人のように、賢人は知識と富を増すことを考えるべきである。 死神に髪の毛を捕らえられた人のように、宗教的義務を行うべきである。

♪すべての財産の中で学問こそが最高の財産であると言われている。 学問は常に、奪われることもないし、値がつけられないほど貴重だし、不滅だからである。

♪武術の学問と経典の学問とは、獲得することのできる二つの学問である。 前者は年を取ると嘲笑されてしまうが、後者は常に敬意を表される。

♪新しい容器についた装飾は、様変わりしてしまうことはないように、若い頃の学問は消えることがないので、それゆえにここでは、寓話という詐術によって処世術が語られる。

♪友人の獲得と、友情の決裂と、戦争と、同盟とこそがパンチャタントラやそれに類する他の書物から引用されて書かれる。

ガンジス川の岸にパータリプトラという名の都市があった。 そこに君主としてのあらゆる徳を備えた、スダルシャナと呼ばれる王がいた。 ある時その王は、誰かが2つの詩を暗唱しているのを聞いた。

♪多くの疑いを破壊し、見えない対象を見せる、すべての者の目である教えを持たない人は、まさしく盲目である。

♪若さ、富の繁栄、権勢、認識不足、これら4つはみな1つ1つが不幸に帰着する。一方、この4つをすべて持っているものはさらに何をかいわんや。



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