[ウルドゥー語/ヒンディー語ページトピックス]

の用法


  1. 語形変化
     ほとんど規則的ですが、過去分詞(完了分詞)だけ変化が不規則ですのでそれを掲げておきます。
    1. 過去分詞(完了分詞)
      男性単数 男性複数 女性単数 女性複数
       ただし、の助動詞的用法として、過去分詞の男性単数形+で、「〜するのを常とする」「〜することにしている」という意味の用法があります。このときは次のように、という規則的な形が用いられます。
      1.
      私は火曜日に市場に行くことにしています。




  2. 本動詞の用法
    1. 行く
       は「行く」という意味です。自動詞ですが、場所を表す言葉のあとには一切後置詞をつけません(上述の1の例文を見よ)。英語のgo to schoolなどの表現に引きずられないようにしましょう。
       また、「行く」というのは、いま自分のいるところからどこかへ移動するということなので、たとえば次のように「出発する」という意味にも用いられます。
      2.
      この列車はいつ出発するのだろうか?




  3. 補助動詞としての用法
    1. 語幹+……〜してしまう
       主動詞の語幹に接続して、「完全に〜してしまう」「〜になる」という意味になります。
      3.
      バスは出発してしまった。


    2. 現在分詞(性数変化)+……しだいに〜して行く
       現在分詞(主語の性・数にともなって変化します)に接続して、「しだいに〜して行く」「〜し続けている」という意味を表します。文法書によってはこれをと同様の「進行形」と書いている場合があります。
       なお、この動作は習慣的なものではありません。習慣的なものであれば、過去分詞(性数変化)+を用いるのが普通です(上記1.の例文)。
      4.
      お金が次第に少なくなっていった。


    3. 過去分詞(形)+……どんどん〜して行く
       過去分詞(必ず形)に接続して、「どんどん〜して行く」という意味を表します。これも一種の進行形なのですが、動作の進行をより強調するニュアンスになります。現在分詞(性数変化)+にくらべて、いくぶん卑語的になります。
      5.
      彼女はどんどん笑い続けていた。


    4. 過去分詞(性数変化)+……急激に〜する
       過去分詞(性数変化)に接続して、動作が急激に起こって進行・発展していくことを強調する意味になります。
      6.
      私は突然走り出そうとしていた。
       次に述べる受動態も、過去分詞(性数変化)+なので、どっちの意味であるかは文脈で判断します。また、過去分詞(形)と接続する「どんどん〜し続ける」との違いにも注意してください。主語が男性複数の場合はこちらも形になってしまうので区別できません。やはり文脈で判断します。




  4. 助動詞としての用法
    1. 過去分詞(性数変化)+……〜される
       過去分詞(性数変化)に接続して、受動態を作ります。受動態ですから主動詞は他動詞になるのが普通ですが、「〜と言われている」のように自動詞もありえます。行為者はで示します。
      7.
      もう私は速く歩けない。
       もっとも、ウルドゥー語/ヒンディー語には、それでなくても受動的な表現が多いので、を用いた受動表現はあまり多くはありません。このように、「できる」「できない」という可能表現をこの形で表現するというのが多いようです。






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