屍鬼二十五話2(3/3)
四人の求婚者

墓地にとどまっていた2番目の求婚者がたずねた。
「おお友よ、他国へ行って何か知識を得たか?」
彼は「死者を蘇生させる知識を私は知った」と言った。
2番目の求婚者は「それではこの愛する人を蘇生させよ」と言った。
それを聞いて、彼は本を開き一つの呪文を唱えて水を注ぐと、少女は生き返った。
一緒に死んだ第1の求婚者もまた生き返った。家に帰った第4の求婚者もまたそれを聞いてやって来た。彼女のために怒りで盲目となった彼ら4人はみんなけんかをした。

王の肩に背負われた屍鬼は、「この少女は誰の妻になるべきか?」と問うと、王は言った。
「屍鬼よ聞け。

♪少女を生き返らせた男は、生命を与えたのだから父といえる。彼女と一緒に死んだ男もまた、一緒に生き返ったのだから兄弟といえる。墓地にとどまり灰集めをしていた男は卑しい仕事をしていたのだから召使といえよう。以上3人は妻としてはふさわしくないので、家に帰っていた者こそが夫だ」


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