パンチャタントラ1-5(2/9)
ヴィシュヌに化けた織工

車大工もまたそれを聞いて涙でいっぱいの目でどもりながら言った。
「友よ、君は何に苦しんでいるんだ。もしできるならば、対応策になるようなことを言え。こう言うじゃないか。

♪薬、よい呪文、理性、高潔な人物があれば、この世界、この宇宙の中にあるもので、果たせないものはない。

だから、もしこの4つの目的達成法があるならば、それを私は実行しよう」
織工は言った。
「友よ、私を火葬すること以外には、たとえどんなに方法があったとしても、私のこの苦痛は解消しない。無駄なことをして私の死を延期するな」
車大工は言った。
「おお友よ、たとえ目的を達せられないとしても、それでも言え。やはり無駄だと私も思ったならば、君とともに火に入ろう。私は一瞬でも君との離別に耐えられない。これは私の決心だ」
織工は言った。
「友よ、あそこで行われた祭りで、あのメス象に乗った王女を見て直後に、私はこういう状態になり、それで私はその苦痛に耐えられないのだ」

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